先日、富弘美術館に行ってきました。
富弘美術館は群馬県のみどり市東町にあります。美しい山並みと穏やかな清流に囲まれた所です。
星野富弘は、幼少期に自然の中で体験した事で、感性を育(はぐく)んできました。身近な草花を、真摯(しんし)なまなざしで見つめ、彼の心をくぐりぬけて出来た絵と詩は、静かに優しく語りかけてくるようです。
事故という一瞬の出来事で、絶望の淵に突き落とされ、この絶望の淵から彼をすくいあげたのは、母の献身的な介護であり、詩人の言葉であり、信仰でありました。
そして、口に筆をくわえて文字、絵を書けた時の彼のよろこびは大きかったと思います。
素朴で美しい詩の世界。自然のありのままの姿を透明感あふれる水彩で描いた絵。この詩と絵が調和した作品から、私達は生きることの素晴らしさを与えられるようです。
美術館の展示空間は、可能な限り保存を配慮した上で、壁の色と作品との関係、額装方法において工夫を凝らしています。
壁の色を変えた主展示室、小展示室2室で、最多100点の展示を可能としている。
富弘作品は比較的小さいサイズに限られているため、特徴的な壁が作品を包み込むように存在し、作品との相乗効果を上げています。
近くに行かれた時は、一度お立ち寄りしてみては!